S.Y

経験を記録して、次へ。
想像より奥深い"紙"を扱う製造職での挑戦
安心して長く働ける環境で、専門スキルを身につけたい。そんな思いを胸に、中川製作所で専門機のオペレーターとして活躍するSさん。新卒採用で製造職未経験だった彼は、日々の業務で得た知見を「自作ノート」にまとめることで、着実に成長に繋げています。
今回は、入社6年目を迎えたSさんに、日々の仕事を通して感じたやりがいや、今後の目標について伺いました。
プロフィール
本社製造部 所属。2020年4月、新卒で中川製作所株式会社に入社。製造業未経験からスタートし、現在はスリッター機のオペレーターとしてレシートロールやラベルロールなどの加工業務に従事。日々の業務で得た知見を「自作ノート」にまとめ、効率化や後輩指導に生かしている。
安定性と働きやすさを求めて。中川製作所との出会い
—Sさんは新卒で入社されたそうですが、就職活動ではどのような軸で企業を探していましたか?
就職活動中は、業界や業種をあまり絞っていませんでした。ただ、「企業の安定性」と「働きやすさ」は強く意識していましたね。社会人になったら40年以上働く可能性もあるので、将来に続く経営基盤があり、さらに自分らしく無理なく勤められる環境がいいな、と考えていました。そのため、給与面だけでなく、年間休日数や資本金など「安心して働き続けられるか」を軸に企業を見ていました。
—その中で、中川製作所に興味を持ったきっかけを教えてください。
もともと自転車をカスタムしたり修理したりするのが好きで、「モノづくり」には漠然とした関心がありました。そんな中で就職エージェントの方から紹介されたのが、当社でした。話を聞いて驚いたのは、紙自体を“つくる”のではなく、様々な形に“加工する”会社だということです。普段何気なく使っていた紙に、レシートやラベルといった新たな価値が生まれる過程にワクワクしました。
また、大手企業と長期的な取引がある点にも安心感がありました。それだけ会社として信頼されている証ですし、経営の安定性にも繋がるポイントの一つだと感じ、興味を持ちました。
—新卒採用で製造職未経験からのスタートだと思いますが、不安はありませんでしたか?
それは、ありましたね。私は学生時代に食品工場でライン作業のアルバイトをした経験があり、黙々と同じ動きを繰り返すイメージが残っていたので、「自分にできるだろうか」と不安でした。
また、「社会人として働く」ということがもちろん初めてだったので、失敗してはいけないと必要以上に気負っていた部分があったかもしれません。
—それでも最終的に入社を決意された、一番の決め手は何だったのでしょうか?
会社の雰囲気が、自分に合っていると感じたからです。他社の面接ではどうしても形式的なやり取りになりがちでしたが、中川製作所は雑談を交えながらリラックスして話せる空気があり、誠実に個人に向き合ってくれる社風に魅力を感じました。 実は、当初は営業職を含めて就職活動をしていたのですが、正直自分に何の仕事が向いているのか迷いがありました。そんな中で、当時の面接担当者が適性を見て、勧めてくれたのが製造職です。自分でも納得感があり、「モノづくりの現場に挑戦してみよう」と前向きに思ったのを覚えています。
また、選考では会長や社長とも直接お話しする機会がありました。製品や素材へのこだわりを熱く語る姿からは、モノづくりに対する情熱が伝わってきて、次第に入社への気持ちが固まっていきました。
スリッター機のオペレーターとして、奥深い紙の世界と日々向き合う
—現在は、製造部でスリッター機のオペレーターを担当されているそうですね。具体的にはどんなお仕事ですか?
スリッター機と呼ばれる機械を使って、大きなロール状の紙をレシートやラベルといった製品ごとの仕様に合わせてカットして、小さなロールに巻き直すのが主な仕事です。他にも、日常でよく見かけるスーパーの値引きシールや水道の検針票なども手がけています。
製品ごとに紙の幅や巻き取る長さ、芯の有無、シールの種類などが細かく決まっているため、指示書を正確に読み取り、間違いがないように機械を設定・操作していきます。
会社としては小ロット多品種の製造を強みとしていますが、私が担当する全自動のスリッター機では、比較的まとまったロット数の製品を扱うケースが多いです。それでも、製品が変われば機械の設定も変える必要があり、1日に5回以上セットを替えたこともありました。
—業務の中で難しさを感じる部分や、それに対する工夫があれば教えてください。
様々な製品を扱う中で、一番ハードルを感じるのは機械のトラブル対応です。先輩に相談すれば解決できることも少なくありませんが、特に経験が浅いうちは、突然の不具合にどう対処すればいいか迷う場面もありました。
そんな経験をきっかけに、「同じような場面がまた起きたときに備えておきたい」という思いで続けているのが「自作ノート」です。原因や注意点、不具合への対応方法などを、自分なりにまとめています。
入社して1年目から書き始めて、現在は2冊目。はじめは自分専用マニュアルのつもりでしたが、最近では後輩が参考にしてくれることもあり、「分かりやすいです」と言われるのが自信に繋がっています。
—この仕事ならではの面白さや、やりがいを感じるのはどんなときですか?
自分が関わった製品を街で見かけたときは、やっぱり嬉しいですね。レシートなど、当たり前に使われているものの一端に自分の仕事があることを実感できます。
また、当社で使っているスリッター機は、メーカーに特注した専門的な機械が多く、使いこなすには一定の技術が必要です。その分、扱える機械や製品が増えるたびにスキルアップの実感があり、やりがいに繋がっています。
—入社前に抱いていた仕事のイメージは、実際に働いてみて変わりましたか?
はい、良い意味でギャップがありました。作業は単純な繰り返しではなく、製品ごとに設定や条件が細かく違うので、その都度判断が必要ですし、トラブル時には臨機応変な対応が欠かせません。予想していたよりもずっと奥が深くて、日々発見や手応えを感じられる仕事だと、現在では感じています。
想像以上に働きやすい。
良好な人間関係と充実のワークライフバランス
—職場の雰囲気や働く環境はいかがですか?
製造部の方々はとても話しやすく、分からないことも気軽に相談できます。こちらから分からないことを質問する前に声をかけてくれる場面もあり、堅苦しさはありません。一方で、プライベートには踏み込みすぎず、個人の時間もきちんと尊重されていると感じます。
また、日勤のみの勤務形態なので、生活リズムが整いやすいのが嬉しいですね。定時で帰る社員も多く、もちろんお昼休みもしっかり1時間確保されています。冷暖房も整っていて、落ち着いた環境で集中して作業に取り組めています。
—今後の目標や、挑戦してみたいことを教えてください。
まずは、現在担当している全自動スリッター機に加えて、他の機械についても知識と技術を身につけ、対応できる幅を広げていきたいと考えています。
また、これまで自分なりに記録してきた「自作ノート」も、もう少し体系的に整理して、マニュアルとして形にするのが現在の目標です。後輩や新しく入社する社員が安心して業務に取り組めるきっかけになればと思っています。 将来的には管理職も視野に入れながら、より働きやすい環境づくりにも貢献したいと思っています。
—最後に、中川製作所への応募を考えている方々へメッセージをお願いします。
手前味噌ですが、中川製作所は今後も成長が期待できる会社です。働きがいは人によって様々だと思いますが、日々の業務を通して達成感を味わえる場面は多いと感じています。
就職活動中の方は、ぜひ視野を広げて、いろいろな会社を訪ねてみてほしいです。実際に足を運んで、その場の空気を感じることが、自分に合う職場を見つける近道になると思います。中川製作所も、その候補の一つとして、興味をもっていただけるなら嬉しく思います。
ある1日のスケジュール
8:20 | 8:30 - 8:45 | 8:45 - 12:00 | 12:00 - 13:00 | 13:00 - 13:30 | 13:30 - 15:00 | 15:00 - 15:10 | 15:10 - 17:30 | 17:30 |
出社 | 製造指示書の確認・原紙のセット | スリッター機を操作しロール紙を製造・検品 | 昼休憩 | 過去のクレームに関する勉強会 | ロール紙の製造・機械トラブル対応 | 休憩 | ロール紙の製造・トラブルの記録 | 退勤 |
2025.6.23 記事作成